(2008.2.29+3.4up+3.16up)

寄り回り波の爪あと


 2008年2月24日に発生した冬季波浪、いわゆる「寄り回り波」により黒部市や入善町の海岸部で大きな被害を出した。被害の詳細等は県、入善町や国土交通省をご覧頂いて、被害の状況や自然の変化を中心にお知らせする。
(報告者:地域学芸員 飛島・杉沢)
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■最大の被害地:入善町芦崎地区(2月24日撮影を中心に)
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寄りまわり波はなぜか予想をはるかに超えた怪獣に変身した。 度重なる苦い経験からこれで大丈夫と築いた堤防や扉をやすやすと突破して 砂丘に住む人の命を奪い家を破壊した。 破壊された鉄の扉も波浪が創ったオブジェなのだろうか。 (ハマナス公園の造形展示物にどうぞと提案?しているのだろうか)
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海水は住宅街を気ままに壊し運び…….. そして、砂丘の後背地(低湿地帯・バックマーシュ)に人が開いた田圃に留まり、ここは俺の居所と宣言しているようにも見える。

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■最大の被害地:入善町入善漁港(2月25日撮影を中心に)
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被災前の穏やかだった風景(入善漁港) 転覆していない船も損傷が目立つ。 2機のヘリが轟音をひびかせ低空で取材していた。漁港には 転覆している船も見える。
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魚網が港内に流れ広がり航行不能だ。 漁具や魚網が街の中心部まで押し流されていた。

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最大の被害地:入善町芦崎地区その2(3月12日撮影を中心に)
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被災のハマナス公園(親水公園)を訪れた家族やペア…ここに来た理由は何だろう?……と思う私は!? 公園に押し流された扉は道路向かいの堤防敷地内に移動していた。私の運命はどうなるの?….命はなくなってもまだ何か まだ、役立ちたいと叫んでいるようだ。
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自然に立ち向かう人間自慢の要塞が爆破された残骸のように見える 浜に散在するブロックは離岸堤に整然と並んでいたものが北北西の巨大な寄りまわり波に乗せられて陸に押し上げられたものだ。ゴルフ距離計で図ったら85〜95メートルも移動したことになる。
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河口右岸のブロックヤードに集積された大量の被災廃棄物の山にカラスの群れが群れ遊んでいた。 


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