雨や雪は雲からふってきます。雨がふるしくみとしては、「冷たい雨」(日本など中緯度や高緯度地方)と「暖かい雨」(熱帯地方)とがあると考えられています。

●冷たい雨のふるしくみ
 雲の上部の気温は0℃以下で、そこでの雲つぶは“過冷却(0℃以下になっても凍らない状態)した小さな水滴”や“小さな氷のつぶ(氷晶)”です。雲の中の水滴が蒸発して、水蒸気がどんどん氷晶にくっつくことにより氷晶は成長していきます。氷晶が重くなって落下するとき、暖かな空気の層を通 り氷がとければ“冷たい雨”となり、とけなければ“雪”となってふります。

●暖かい雨のふるしくみ
 上昇気流が強いと、水滴はさらに冷やされてたがいにくっつきあってさらに大きな水滴に成長します。やがて、大きく重くなった水滴は空に浮かんでいることができなくなり地上に落ちてきます。この大きな水滴は、厚い雲の中を落下しながら小さな水滴にぶつかり、それをどんどんとりこみながら雨つぶとなって地上にふってきます。

●参考文献
 白木正規「百万人の天気教室(6訂版)」、成山堂書店(2000)
 日本気象協会「雨と雪を調べる」、ポプラ社(2001)