愛本新用水
(あいもとしんようすい) |
地区
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宇奈月
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地域区分
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旧扇状地
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テーマ
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2
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分野
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農業土木
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場所
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黒部市宇奈月町愛本新 |
所有者・管理者
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愛本新用水土地改良区 |
電話番号
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0765-78-1502 |
愛本新用水は、旧扇状地にあたる舟見野段丘面の宇奈月町愛本新、入善町舟見・西中辺りを開拓するために造られた用水。用水路の設置以前は、水利の便が悪く「雲雀野」と呼ばれ、その多くは畑地や原野であった。舟見野を担当していた伊東彦四郎は、20数年間も新用水の請願が根気強く続けられ、寛政8年(1796年)にやっと改作所から許可を得た。翌年春から着工し5年後の享和2年(1802年)に完成をみた。用水の取水は音沢村の上流の黒部川から行われ、約8km下流の明日大門橋まで導水され舟見野に灌漑された。開削時は舟見野新用水と呼ばれていたが、下流の四千石用水が舟見野用水とも呼ばれていたため、愛本新用水と改称した。用水の通水は新たな開拓地を生み文政4年(1821年)に愛本新村が作られた。その後、洪水による用水の破壊などによる取水口の移動など用水の維持管理が苦しかったが、県営愛本発電所(現関西電力愛本発電所)の稼動に伴い昭和15年より発電所水槽より分水されるようになり、安定した水源が確保された。現在では、県営かんがい排水事業により水路トンネルが設置され、愛本新発電所が平成元年に作られている。愛本新村には用水と新開を行った藩主前田治脩公の恩を忘れぬよう天満宮が建立され、現在でも毎年10月15日には用水の完成を祝い「たいまつ祭り」が行われている。
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