竜ノ口用水
(たつのくちようすい) |
地区
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黒部・宇奈月
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地域区分
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旧扇状地・台地
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テーマ
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2
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分野
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農業土木
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場所
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黒部市 |
所有者・管理者
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黒部川左岸土地改良区 |
電話番号
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0765-52-0262 |
十二貫野用水の支流で、栃屋地内氷解谷の第一分水から分岐し栗寺地区を潤している。十二貫野用水は椎名道三によって天保12年(1841)完成。流路の途中で深さ約12mの谷を越すため、石管(石樋)による伏せ越し(逆サイホン)を使用している。石管は庄川の右岸の金屋で産出された凝灰岩をくりぬいて作られた。樋石の輸送は、川端家文書により金屋岩黒村より伏木に川を使って運ばれ、伏木浦からは舟による海上輸送で石田浦へ運ばれたと記されている。石田浦から竜ノ口までは黒瀬川を川舟で遡り、雪上をそりによって運んだのではないかと推測されているが記録は残っていない。石管の輸送は用水完成後の弘化5年(1848)の記録が最も古い。この5年前の天保14年(1843)に金沢城が改修工事されたが、その際に金屋石の石管を使っており、金沢城での技術が応用されたことがわかる。ただ竜ノ口用水の石管は、金沢城のそれと比べて「印籠ばめ」と呼ばれる継ぎ手が施され、より水漏れを防ぐ手立てが取られている。
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