明 日
(あけび)

地区
宇奈月
地域区分
旧扇状地
テーマ
2
分野
農学

場所
宇奈月町明日
所有者・管理者
明日地区 徳道慶作ほか
電話番号
0765-65-0660
 1951〜1960年に実施された流水客土事業で、右岸水田客土用赤土の採土地となった丘陵地(標高200m)である。現在、上部は土山(どやま)ランドとしてレジャー施設がある。元は明日地区約70haの土壌が客土用に掘削された。
 客土の必要性は、1955年頃までの当扇状地での水稲収量の他地域に比べての低位 生産性にあった。その原因は主に自然条件にあり、・砂質浅耕土−薄い耕土とその下にある漏水過多の厚い礫層による保水・保肥力不足、・有機物・鉄分不足による稲の秋落ち、・脳号用水の低水温問題−融雪水・発電水路による日照不足・冷水害・稲の成長不良。このため、採掘地を扇頂付近に4ヶ所を選び、扇状地の急傾斜(1/600)を利用し、赤土を射水やブルドーザーにより掘削流下させ、微粒化プラントを通 し、淤泥水として用水路を通し全水田に流送沈澱させた。全事業6000haのうち、右岸3600haに灌漑客土した。
(黒部川扇状地研究所研究員記)

位置図
(□1/50,000 ■1/25,000 □1/10,000)
 
備 考
籠瀬良明「富山県黒部川扇状地の流水客土事業」(横浜市立大学紀要No.65)

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