沢スギ  扇状地湧水
(さわすぎ)

地区
入善町
地域区分
扇端
テーマ
2
分野
水文・生物

場所
入善町吉原(柳原地内)
所有者・管理者
入善町・入善町教育委員会
電話番号
0765-72-1100
 特徴ある沢スギや貴重な植物を保存しようということで、現在残っている2.7haだけが保存された。昭和48年には国の天然記念物、同年に富山県の自然環境保全地区、51年に特別 地区に指定された。
 沢スギの特徴としては、葉は小型の曲がった針状で葉のつく角度が狭く、また、根が芽(枝)をよく出すという萌芽性が強く、枝は下垂して地面 を這い、発根して新しい根を出すという。特筆すべきは平地の水湿地で生育するスギは日本では沢スギだけだということである。林内は湧水のため、冬でも暖かく暖地性の植物(カラタチバナ、オモト、タブノキ、オオキジノオシダ等)や、黒部川の氾濫時に流入したと思われる山地性の植物(ショウジョウバカマ、ヤマザクラ、オククルマムグラ、ノリウツギ、ケナシヤブデマリ等)も多い。
 海岸近くの平地では珍しいモリアオガエル、ナミウズムシ、カワラゲ等の水生動物のほか、昆虫類では、クロハグルマエダシャクとキアシツヤヒラタゴミムシ、平地では珍しいシマアメンボなどを含めて120種類が知られている。
(黒部川扇状地研究所研究員記)
平成17年現在:平成16年の台風により、林内の立ち入りが禁止されています。
平成18年3月より:復旧作業が終了し、通常通り入園できます。

位置図
(□1/50,000 ■1/25,000 □1/10,000)
 
備 考
昭和61年6月20日 「入善町史資料編 1」入善町史編纂室 
昭和62年10月25日 「黒部川扇状地の歴史と風土」奥田新作著
平成3年3月30日 「入善町の文化財」入善町教育委員会 「杉沢のサワスギ」入善町自然を愛する会

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