庄助川
(しょうすけがわ)

地区
入善
地域区分
扇端
テーマ
1
分野
生物

場所 -
所有者・管理者 入善土地改良区
電話番号 0765-72-2221
庄助川  庄助川は日本名水100選、「黒部川扇状地湧水群」の中の一つで黒部川右岸の入善町板屋地内から入善漁港辺(芦崎)に向かって流れ、入善海岸に注ぐ全長約2.6Kmの湧水だけで流れる特異な川で、名称由来は旧飯野村本村地区の人名からつけられたものである。
昭和36年 以前までは黒部川平野の荒野の原生林や伏流水を集めて流れる湿原を残した田野であった。川の流れに沿った葭芦(よしあし)原とその源流部の入善町板屋地内から河口芦崎地内の沼地湿田帯が一帯の風景であった。当時の河葦藪(よしやぶ)には多くの野鳥が棲みつき、カルカモ、オオヨシキリ、カワセミなどの水鳥が巣作りをしていた。
 この湧水環境を利用して入善町板屋湧水源において、わさび栽培やサケマス孵化場が設けられていて、旧現場施設が今も残って居る。又、下流の高畠に鮭孵化施設が新設されている。
 環境にやさしい石積み工法でもって、区間12ヶ所においては落差魚道が設置され、平成7年から改修工事にかかり平成13年までの7年間を経て総経費約9.4億円をかけて改修工事が完工した。
 バイカモ、オランダガラシ、ミズハコベ、ミクリなどのほか県のレッドデータブック希少種とされているカワヂシャなど確認されている。
 また魚類では危急種のトミヨのほかアユ、ウグイ、ニジマスなど、釣り愛好家に広く知られている。秋には大量の鮭が富山湾から入善漁港を経て遡上して来る。
 湧水源流部の水温約11℃、 pH 7.0、水深48cm、中流域の本村地先において11.8℃、pH 7.2、60cm、末端下流域(芦崎)では生活廃水や用水が合流するが11.5℃、pH 7.6、80cmと透明度においても変化は少ないと報告されている。
 沿線地区では毎年河底に繁茂する水草除去を行って環境維持を行っている。     (みずはく「地域学芸員」記)

位置図
(□1/50,000 ■1/25,000 □1/10,000)
 
備 考
富山県農地林務部、湧水環境生き物調査
既、研究報告、川全体の水質調査

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