吉原海岸 海底林
(よしわらかいがん かいていりん)

地区
入善町
地域区分
海底
テーマ
1
分野
海洋

場所
入善町吉原(沿岸)
所有者・管理者
国土交通省(黒部工事事務所)
電話番号
0765-52-1122
 地元の漁民の間では「クリ」と称して、古くから海底林の存在は知られていた。そこでは網が引っかかり、木片が揚がったりする。しかしこれらは漁礁 としての役目も果たしており、大切な漁場である。吉原周辺には9箇所の「クリ」が存在する。
 1980年北陸ダイビングクラブの下田嵩士氏等よって樹根が引き上げられ、富山大学の藤井教授に届けられた。それをきっかけに科学的な調査が始められた。樹種はハンノキやヤナギが中心で、樹高は30cm位 。場所は沿岸から500m〜1kmの沖合い、水深20m〜40mである。その後の調査でこれらの樹根は8000年〜1万年前のものとわかった。この発見は水位 が今より低い氷河期には今の大陸棚が、かつては陸地だったことを証明するものでもある。この種の樹根の発見は世界初である。扇端部の地下水の湧出が樹根の腐敗を防いだのである。
(黒部川扇状地研究所研究員記)

位置図
(□1/50,000 ■1/25,000 □1/10,000)
 
備 考
昭和62年10月25日
「黒部川扇状地の歴史と風土」奥田新作著

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